KQ4のブログ

地方で暮らす、30代男性の日々の色々なこと 教育→小売→福祉と転職

感想「かがみの孤城」

書店で並んでいたので気になっていたが、映画化をきっかけに購入。
映画は未視聴。

主人公は思春期の女の子ということで、自分が感情移入できるかな、と思った。
が、その人物だからこそ見えるもの、感じるものが描写されており、思わず物語に惹きこまれていく。
言わずもがな、小説はここではない誰かの体験ができることこそが魅力であり、この作品はそんな魅力を十二分に持っているのである。

物語の仕掛けとしては、読んでいる途中でなんとなく感じるものだと思う。
ただ、この作品は仕掛けでなく、人物同士がだんだんと近づき、離れ、変化していく、そんな心情描写だ。

なんて思っていたら仕掛けにも「あっ」とさせられてしまった。
終盤は一気に読んでしまい、エピローグまで読んで、しみじみと感動してしまった。

孤独を抱える人へ
明日が不安で仕方なくても、勇気が出る一冊。