第4章 行動に影響を与えるメカニズム(応用形)
1.日常の行動はもっと複雑
2.行動を強める強化の原理(応用形)
〇嫌子出現「阻止」の強化
クレームが来る⇒指さし確認をする⇒クレームが来ない
⇒クレームという嫌子が出現するのを阻止する行動
〇好子消失「阻止」の強化
文章が消える⇒こまめに文章を打つ⇒文章が消えない
⇒文章という好子が消失するのを阻止する行動。
3.行動を弱める弱化の原理(応用形)
〇嫌子消失「阻止」の弱化
小児科にて…とげを抜いてもらえる⇒じたばたする⇒とげを抜いてもらえない
じたばたする行為は嫌子を消失するのを阻止してしまう。
じたばたすることを押さえる=弱化
〇好子出現「阻止」の弱化
紙芝居が始まる⇒騒ぐ⇒紙芝居が始まらない。
騒ぐ行為は紙芝居という好子を阻止する。静かに、というジェスチャーが弱化する。
4.阻止の随伴性に伴うリスク
不安⇒強迫行為⇒不安が収まる⇒行為をやめると不安⇒強迫行為
強迫行為はあえて不安にさらされ続ける(曝露)ことで馴れる。
6.阻止の強化による強迫障害
泥棒に入られる⇒何度も鍵を確かめる⇒泥棒に入られない
手が汚れる⇒念入りに手を洗う⇒手が汚れない
風邪をひく⇒しっかり手を洗う⇒風邪をひかない
嫌子出現阻止の強化
手が汚れる⇒念入りに手を洗う⇒手が汚れない
介入後
手を汚す⇒水道の代わりにタオルで拭く⇒タオルで拭った分汚れが落ちる
嫌子消失の強化
①実際に汚れたものを触る
②違う行動を促す
〇嘔吐不安のケース
外に連れ出して、外食をする。食事量から効果を測定する。
人前で吐く⇒一目を避けて食事する⇒人前で吐かない
吐いていない+誉め言葉なし⇒人前で食事する⇒吐いていない+誉め言葉あり
⇒不安を下げるのではなく、遂行可能な行動の結果、不安が下がる。
人間は不安になったとき、言葉で哲学するよりも、あえてこれまでの生活を続ける方がいいかもしれない。