amazonからの流用ですが、読み終えたので感想↓
作者さんがあとがきで書いているように、「誰かにとってのおたすけ」になる小説です。
今作は主人公も含めた、「将来(進路)」や、家族、嫉妬、不安といったものが背景にある話が多いと感じました。
つまりは、誰もが抱える問題です。特に、アドバイスのつもりで人に対して無遠慮に踏み込んでくるという方に辟易した経験のある方に対しての主人公の回答がしなやかで面白い。前作に比べて成長したんだなぁ、と思わせます。そして、「乙女」の対称っぷりがなんともコミカルで笑ってしまいます。
もちろん、それぞれにちなむ和菓子の意味合いや謎も面白くて、相変わらず秀逸。読めば和菓子を食べたくなります。
主人公がコンプレックスだと感じているものが、他の誰かにとって羨むものであったり、それを指摘されても素直に喜んでいいのかな?と戸惑うあたりも共感してしまいます。
続きをぜひまた読んでみたい。そして和菓子をじっくり堪能したいと思える作品でした。
他人の心無い一言や、「どうしてあんなこと言うんだろう?」と考えてしまう方へ、
自分に核がないと悩んでしまう人へおすすめ。